「めざせ猫人生30年時代へ」
猫を飼っている人ならTVCMなどで聞いたことがあるフレーズでしょう。
マルカンが販売しているAIM30は猫の腎臓健康維持フードとして、猫の長生きをめざしていくためのフードとして販売されています。
「そもそも猫にとって本当に問題ないの?」「吐きやすいって聞いたけど大丈夫?」そんなAIM30の疑問点を解説していきます。
またAIM30のメリットデメリットと一緒に、腎臓の健康維持の作用機序も解説しています。
- AIM30の安全性と猫の吐きやすさ
- AIM30の健康維持の作用機序
- AIM30のメリットデメリット
愛猫の将来を考え、少しでも健康で長生きして欲しいと願い、AIM30が気になっている飼い主さんはぜひ確認してみてください。
AIM30を正しく理解して愛猫の健康を手に入れましょう。
AIM30は安全なフード

AIM30は安全なフードです。国産の総合栄養食として販売されているフードであり、安全性に関しては基準をクリアしています。
猫に安全なフードであり、さらに健康維持をサポートする総合栄養食として作られています。
AIM30は最初は吐きやすい

AIM30を食べて吐くことはあります。特にはじめて食べるときはたくさん食べ過ぎることで吐くことがあります。
「AIM30を食べると吐いてしまう」
口コミの中にはこのような意見もあり、本当に大丈夫なのか不安になる飼い主さんもいると思います。
AIM30が特別吐きやすい理由はありませんが、アレルギー持ちの猫やフードの切り替えが早すぎる場合などに吐くことはあるでしょう。
AIM30の特徴

2022年にマルカンから発売された「AIM30」。猫の腎臓健康維持フードとして大きな注目を集めて発売されました。
まずはAIM30の特徴を確認してみましょう。
猫の健康サポートする総合栄養食
AIM30は病気の猫が食べる療法食ではなく、「総合栄養食」です。
総合栄養食なので、水とAIM30だけで必要な栄養を満たせていることになるります。
つまりAIM30は健康な猫が普段の食事として食べるフードで、将来の腎臓病のリスクを抑える可能性があるフードということです。
腎臓健康維持の仕組み
AIM30の腎臓健康維持の仕組みとしては、血中のAIMを活性化させることで血中の老廃物を除去して腎臓の負担を軽減させるというものです。
- 血中AIMというタンパク質が存在
- AIMは老廃物の除去を助ける
- A-30というアミノ酸類がAIMを活性化
- AIM30にはA-30が含まれている
詳しく説明します。
そもそも、血中にAIM(Apoptosis inhibitor of macrophage)というタンパク質が存在しています。AIMは体内の老廃物と結合して、除去する手助けをしています。
ややこしいですが、AIM30にはAIMは含まれていません。AIM30には「A-30」というアミノ酸類が配合されています。A-30は「シスチン、メチオニン、タウリン」の3種類からなる、マルカンの独自配合によるアミノ酸類になります。この「A-30」が血中のAIMを活性化させます。
つまり、A-30が配合されたAIM30を食べることによって、血中のAIMが活性化され、腎臓に老廃物が溜まりにくくなり、結果として腎不全のリスクが減らせるという仕組みになります。
5つの健康維持サポート
AIM30は腎臓の健康維持だけではなく、他の健康面にも配慮されています。
- 毛玉
- おなか
- 下部尿路
- 免疫
- 皮膚被毛
1.おからパウダーが配合され食物繊維の力で毛玉排出をサポート
2.乳酸菌を配合しおなかの健康をサポート
3.マグネシウム設計は、猫の下部尿路の健康維持に配慮
4.スーパーフードのアガリスク、セサミンの配合で免疫力を保つ
5.オメガ3脂肪酸を多く含むローストアマニを配合し、皮膚被毛の健康維持
AIM30のデメリット

腎臓健康維持や健康面に配慮されたAIM30ですが、デメリットもあります。メリットばかり注目されがちですが、デメリットもしっかりと把握しておきましょう。
グルテンフリーではない
AIM30の主原料はトウモロコシです。他にもグルテンミールや小麦粉も使用されています。原材料をみると穀物類が多く使用されているのがわかります。
AIM30室内成猫用チキンの原材料は以下の通りです。
原材料:トウモロコシ、グルテンミール、チキン、ビーフ、ポーク、動物性油脂、小麦粉、フィッシュエキス、ローストアマニ、食物繊維、植物性油脂、酵母、チキンレバーパウダー、おからパウダー、まぐろ・かつお削りぶしパウダー、乳酸菌、アガリスク、クランベリー、セサミン、ミネラル類(P、Na、Cl、Ca、K、Zn、Fe、Cu、Co、Mn、I)、アミノ酸類(シスチン、メチオニン、タウリン)、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、K3、コリン、ニコチン酸、パントテン酸、ビオチン、葉酸)、調味料、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ハーブ抽出物)
個体差はありますが、実は猫も食物アレルギーを起こすことがあります。その中でも多いと言われているのが「穀物類」によるものです。
穀物アレルギーをもつ猫には、グルテンフリーのキャットフードを与える必要があります。AIM30はグルテンフリーではないため、穀物アレルギーを持つ猫には適さないでしょう。
グルテンフリーのキャットフードを求めている場合はAIM30は適さないことになります。
価格が高い
AIM30は市販のキャットフードですがやや高めの値段設定です。
やや高めと言ってもプレミアムフードなどと比較すると安価ですので、あくまでも市販のフードの中でやや高めの値段設定ということです。
これはAIM30の特徴である、「A-30」の配合や、猫の体に良い原材料の使用があげられます。高級な原材料という訳ではありませんが、こだわりの原材料を使用しており価格に反映している印象です。
値段はやや高めだが、猫の食事と同時に健康維持サポートができ、コストパフォーマンスに優れた商品。
食いつきが悪い
AIM30のデメリットとして、食いつきの悪さがあります。食いつきについては個体差があり一概に言えませんが、好んで食べない猫もいます。
その理由はニオイにあります。
特に苦労したのは、アミノ酸の一種であるA-30の独特のニオイをごまかすことでした。実はA-30には、人間でも感じ取れるような独特のニオイがあるんです。猫の嗅覚はとても敏感なので、A-30のニオイを嗅いだ瞬間に「単純にフードと混ぜるだけでは絶対食べてくれないな」と感じましたね……。
となりのカインズさん|発売3日で在庫切れの大ヒット!AIM30が目指す、猫が30年生きる時代
マルカンの人が話しているように、AIM30には独特のニオイがあるのでしょう。もちろんそれを改善するために試行錯誤されて作られた商品ですが、猫によってはニオイを嫌い食いつきが悪い猫もいます。
AIM30のメリット

AIM30のメリットを確認しておきましょう。
猫の長生きに貢献
最大のメリットはやはり「腎臓の健康維持」、腎不全のリスクを抑える可能性があることです。
特徴でも解説しましたが、AIM30はAIMを活性化して体内の老廃物を除去する手助けをしてくれます。治療食ではないため病気が治ることはありませんが、理論的には健康サポートをして、長生きに繋がります。
また、AIM30は総合栄養食のため、健康な猫が食べるフードです。健康なうちから食べることで、腎臓の機能維持にも繋がります。
AIM30を取り入れることで、将来的に腎臓の健康維持に貢献して、猫の長生きに繋がる可能性を秘めています。
各年齢別にチキンとフィッシュのラインナップ
AIM30のラインナップは各年齢別に7種類ありチキンとフィッシュがあります。
- 室内成猫用
- 室内避妊・去勢後成猫用
- 11歳以上室内猫用
- 11歳以上室内避妊・去勢後猫用
- 15歳以上室内猫用
- 20歳を迎える室内猫用
- 仔猫用
猫の年齢に応じてチキンとフィッシュの2種類があります。
20歳を迎える猫用フードがある
AIM30は猫の健康維持を図り猫生30年を目指しているフードです。そんな猫の長生きを目指しているキャットフードなため、20歳を迎える猫用のフードも準備されています。
高齢猫用に11歳・15歳・20歳以上と細かく分類されており、愛猫の年齢にあわせて選べます。各商品は、脂質の量や抗酸化成分のセサミンの量を変えてあり、各年齢層にあわせた商品となっています。
幅広い年齢をカバーしており、特に高齢猫用もある点は長く食べ続けることができる商品となっています。
お試しパックがある
AIM30には80gのお試しパックがあります。
猫ははじめてのフードを食べてくれないことはよくあります。新しいフードを購入しても猫が食べてくれないと言うことは、よくある話です。
「AIM30が気になるけど猫が食べるかわからない」
そんな悩みを解決してくれるのがお試しパックです。
容量は80gで大体1日分の食事量程度です。万が一猫が食べなくても少量ですので安心です。
猫が食べるかどうか不安な場合に気軽試せるため、お試しパックはありがたい商品です。
AIM30をおすすめしない猫

腎臓の健康維持をサポートするAIM30ですが、おすすめしない猫がいます。どのような猫がおすすめできないのか確認していきましょう。
アレルギー持ちの猫
AIM30は主原料がトウモロコシです。トウモロコシ以外にもグルテンミールや小麦粉も使用されています。穀類が多く使用されているため、穀物アレルギーの猫には与えられません。
さらに「チキン」の原材料にはチキン、ビーフ、ポークとチキン以外のタンパク源も含まれています。さまざまな原材料が使用されている点も、アレルギー持ちの猫にはおすすめできない理由になります。
穀物アレルギーを持つ猫や、特定の食品のアレルギーがある場合はAIM30はおすすめできません。
腎臓病の猫
AIM30は総合栄養食です。腎臓の健康維持のサポートを謳っていますが、あくまでも健康な猫が食べる総合栄養食です。
腎不全などの腎臓疾患やその他病気による治療食が必要な場合には、AIM30を与えることは適していません。
疾患により治療が必要な場合は、獣医師の指示に従い療法食を与えましょう。
小食の猫
AIM30をおすすめしない猫には小食の猫があげられます。
AIM30はエネルギーが低めの設定になっているので、小食の猫には不向きなフードとなります。
商品 | エネルギー(チキン) 100gあたり | エネルギー(フィッシュ) 100gあたり |
---|---|---|
室内成猫用 | 320kcal | 325kcal |
室内避妊・去勢後成猫用 | 310kcal | 320kcal |
11歳以上室内猫用 | 300kcal | 315kcal |
11歳以上室内避妊・去勢後成猫用 | 295kcal | 310kcal |
15歳以上室内猫用 | 315kcal | 320kcal |
20歳を迎える室内猫用 | 315kcal | 320kcal |
仔猫用 | 350kcal | 350kcal |
市販のキャットフードは350~360kcal/100g程度のものが多く、AIM30は低めの設定といえます。低めのカロリーのフードは多く食べる必要があるため、小食の猫にはおすすめできません。
AIM30がおすすめな猫

AIM30をおすすめする人と猫をまとめています。あてはまる猫や飼い主さんは試してみても良いかもしれません。
何でも食べれる健康な猫
AIM30がおすすめな猫には、何でも食べる健康な猫があげられます。
健康維持に良いとされるフードであっても、猫が食べてくれないと意味がありません。その点何でも食べてくれる猫であれば、そもそも食べないという心配がありません。
AIM30が食べにくいフードというわけではなく、猫によっては偏食で一定のフードしか口にしないような猫もいます。なるべくいろいろなフードを食べられるようにと思って買い与えても、食べないこともあるのです。
何でも食べる健康な猫にとってはAIM30はおすすめのキャットフードとなります。
食物アレルギーのない猫
食物アレルギーがない猫にもAIM30はおすすめのフードとなります。
AIM30をおすすめしない人でも説明しましたが、AIM30には穀類や複数の食材からのタンパク源で作られています。
食物アレルギーがない場合は、心配なく与えることができるでしょう。
健康的な食事選びに興味がある飼い主さん
AIM30がおすすめな人は、猫の健康的な食事選びに関心がある飼い主さんです。
当たり前ですが、猫は自分でフードを決めることができません。健康なフードの提供は飼い主さんが決めて与えるしかないのです。
「猫の健康を気にかけ、長生きを願う飼い主さん」であれば、健康維持をサポートするAIM30は気になるフードでしょう。
そんな飼い主さんが納得できる、健康維持サポート・長生きに期待が持てるフードがAIM30です。
猫の健康を願う飼い主さんにとっては、AIM30はおすすめのフードと言えるでしょう。
AIM30の購入方法

AIM30の販売会社であるマルカンは、オンラインショップを運営していないようです。また公式HPでの直接購入もできないようです。
そのため、購入方法は以下の2点になります。
インターネットショップでの購入
大手通信販売サイトのAmazonや楽天市場での購入となります。公式HP上でもAmazonと楽天市場は紹介されていますので、安心して購入できるでしょう。
近くに販売店がない場合や大容量パックの購入やまとめ買いの場合は、インターネットでの購入がおすすめです。
ホームセンターやドラッグストアでの購入
AIM30はホームセンターやドラッグストアなどの実店舗でも購入可能です。
ただし、販売しているかどうかは店舗によって違うため確認が必要です。
大型のホームセンターであればほとんど置いてありますし、店舗独自のセールなどによってはインターネットショップでの購入より安い場合があります。
たまに実店舗を覗いてみるのも良いかもしれません。
まとめ

AIM30は猫の腎臓の健康維持をサポートする総合栄養食です。
AIM30を製造している、マルカン独自のA-30というアミノ酸の効果により腎臓の健康維持が図られる可能性を秘めている商品です。
AIM30は猫との未来を考えると、できるだけ早く取り入れたいものです。発売されて長い期間が経っているわけではないので実際にどの程度の効果があるのかは未知数です。
効果は未知ですが、普段の食事の中で健康維持に貢献ができれば、試してみる価値は十分にあると言えるでしょう。
猫の健康維持が気になる飼い主さんは、AIM30を1度は試してみるのも良いかもしれません。
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