大切な家族として迎え入れた猫と後何年一緒に居られるのだろうか？
愛猫には長生きして欲しい。
これは飼い主さんなら誰しもが一度は考えたことがあると思います。
今回は、猫の寿命と長生きするための一般的な知識について紹介していきます。
猫の寿命と健康寿命について知ろう
猫を飼っている人なら誰もが気になるのが、猫の寿命です。
猫の平均寿命や、人間でいうと何歳になるのか、猫の寿命に影響を与える要因について説明します。
猫の平均寿命はどのくらい？
猫の平均寿命は、約12〜15年と言われています。
2022年に一般社団ペットフード協会から発表された「全国犬猫飼育実態調査」では、猫の平均寿命は15.62歳であり、2010年と比較すると1.26歳プラスとなりました。
平均寿命に関しては、猫種や飼育環境、遺伝などによって大きく異なります。
例えば、完全室内飼いの猫だと16.02歳、外に出る場合は14.24歳と寿命に大きな差があります。
野良猫の寿命は、およそ3～5歳程度ともいわれています。
猫の年齢は人間で何歳？
猫の寿命が大体わかったところで、「猫の年齢は人間で言うと何歳くらい？」と思う人も多いでしょう。
【猫と人間の年齢換算表】
| 猫 | 人間 | 猫 | 人間 |
| 1ヶ月 | 1歳 | 8年 | 48歳 |
| 2ヶ月 | 3歳 | 9年 | 52歳 |
| 3ヶ月 | 5歳 | 10年 | 56歳 |
| 6ヶ月 | 9歳 | 11年 | 60歳 |
| 9ヶ月 | 13歳 | 12年 | 64歳 |
| 1年 | 17歳 | 13年 | 68歳 |
| 1年半 | 20歳 | 14年 | 72歳 |
| 2年 | 23歳 | 15年 | 76歳 |
| 3年 | 28歳 | 16年 | 80歳 |
| 4年 | 32歳 | 17年 | 84歳 |
| 5年 | 36歳 | 18年 | 88歳 |
| 6年 | 40歳 | 19年 | 92歳 |
| 7年 | 44歳 | 20年 | 96歳 |
上記の換算表のように、猫の1歳は人間の17歳に相当することになります。
猫は最初の2年で24歳、3年目からは1年に4歳ずつ歳をとることになります。
年齢の計算方法
『24+（年齢-2年）✕4』
例）6歳の猫の場合
24+（6-2）✕4＝40 ・・・ 40歳ということになります。
猫の寿命に影響を与える要因は何か？
猫の寿命には、いくつかの要因が影響します。
ここでは、猫の寿命に影響を与える主な要因をご紹介します。
・遺伝的要因
猫の寿命には、遺伝的要因が大きく関与しています。
遺伝的な疾患や体質、免疫力など、猫が持つ遺伝情報が健康に大きな影響を与えます。
・栄養的要因
猫の寿命には、栄養的要因も大きく関与しています。
適切な栄養バランスの取れた食事を与えることが重要です。
特に、タンパク質やタウリンなど、猫にとって必要不可欠な栄養素を摂取できるようにすることが必要です。
・生活環境の要因
猫の寿命には、生活環境の要因も大きく関与しています。
室内飼いにするか、外に出して自由に運動させるか、猫にとって適切な生活環境を整えることが重要です。
また、飼い主が猫に与えるストレスや、清潔な環境を保つことも猫の健康に大きく影響します。
飼い主さんは、これらの要因を理解し、猫にとって最適な環境や食事を与えることで、健康的な長生きに繋がることになります。
猫が長生きするために必要なこと
猫が健康で幸せな生活を送るためには、健康寿命を延ばすことが大切です。
猫の健康寿命を延ばすために必要なことについて、詳しく見ていきましょう。
適切な食事と栄養管理
猫の健康には、適切な食事と栄養管理が欠かせません。
猫は肉食動物であり、タンパク質や脂肪、ビタミン、ミネラルが必要不可欠な栄養素です。
さらに、「成長期」「成熟期」「老年期」などに合わせた栄養バランスの良いフードを与えることが大切です。
また、適量を守って与えることで、肥満や過剰な栄養摂取を防ぐことができます。
適切な運動と遊び
猫は野生動物としての本能を持っており、活発な動きが大好きです。
運動不足は、猫の肥満や糖尿病などの病気のリスクを高めます。
適切な運動と遊びを取り入れることで、猫の運動不足を解消し、健康維持につながります。
猫じゃらしやボールなど、猫が好むおもちゃを使って、運動と遊びの時間を楽しく過ごしてあげましょう。
定期的な健康チェックと予防接種の実施
猫の健康状態を把握するためには、定期的な健康チェックが必要です。
病気や怪我を早期発見し、早期治療することができるため、健康チェックは猫の健康維持にとても重要です。
また、猫には感染症などの予防接種を受けさせることが推奨されているため、定期的な予防接種も健康維持に欠かせません。
ストレスを軽減するためのケア
猫はストレスに弱く、ストレスが原因で様々な健康問題を引き起こすことがあります。そのため、飼い主さんが猫のストレスを軽減するためのケアを行うことが大切です。
ストレスを軽減するためには、猫が快適に過ごせる環境を整えることが必要です。
例えば、猫が好きな場所に快適な場所を作ったり、猫が落ち着いて過ごせる場所を確保することが挙げられます。
また、猫が遊びやすいおもちゃを用意することも効果的です。猫は遊ぶことでストレスを発散し、心身ともに健康的に過ごすことができます。
また、猫は人間同様に社交的な生き物であり、適度な愛情表現やコミュニケーションが必要です。
飼い主さんが十分な愛情を与え、コミュニケーションをとることで、猫のストレスを軽減することができます。
さらに、猫が不安な状態に陥ったときには、飼い主が優しく声をかけたり、マッサージをすることで、猫のストレスを軽減することができます。
以上のように、ストレスを軽減するためには、猫が快適に過ごせる環境を整えること、適度な遊びや愛情表現を与えることが大切です。
飼い主さんが猫の健康寿命を延ばすために、ストレスを軽減するためのケアを積極的に行うことが必要です。
猫の寿命に影響を与える病気について知ろう
病気は猫の寿命に大きな影響を与えます。
猫に代表的な「一般的な病気」「遺伝的な病気」「加齢による病気」を知っておきましょう。
一般的な病気や健康問題とその予防方法
猫にも人間同様にさまざまな病気があります。
代表的なものに「口腔疾患」「尿路結石」「肥満症」「糖尿病」「腎臓病」などが挙げられます。
これらの病気は、適切なケアをすることで予防することができます。
口腔疾患は、歯石や歯周病が原因で起こることが多く、定期的な歯磨きやフードの配慮が大切です。
尿路結石は、十分な水分摂取と適切な食事をすることで予防できます。
肥満症や糖尿病、腎臓病などは、適切な食事と運動管理が重要です。
猫の遺伝的な要因による病気について
猫の病気には、遺伝的な要因が関係しているものもあります。
代表的な疾患には「ピルビン酸キナーゼ欠損症（PK欠損症）」や「多発性嚢胞腎（PKD）」があります。
一般的な病気と違い、我々飼い主は、遺伝的な病気を予防することはできませんし、根本的な治療法もありません。
我々ができることは、病気についての知識を得て理解することしかないのかもしれません。
年齢による病気や健康問題とその対策
加齢によって発症しやすい病気は、一般的な病気の中でも書いていますが、まずは「腎臓の病気」です。猫は、中高齢になると腎機能が徐々に低下してしまう慢性腎不全が多くなります。
また、「内分泌系（ホルモン）の病気」や、筋力が弱り「骨・関節の病気」、リンパ腫や皮膚腫瘍などの「腫瘍疾患」などがあげられます。
いずれも早期発見早期治療が大切になります。
シニアになったら、半年に1回は健康診断を受けましょう。
猫の健康寿命をサポートするためのグッズやサプリメント
猫が長生きするために必要なことは確認しました。
ここでは、「長生きするために必要なこと」をサポートするためにできることを紹介します。
健康的な食生活をサポートするフードやサプリメント
猫の健康寿命を延ばすためには、適切な栄養を摂ることが非常に重要です。
猫に必要な栄養素をバランスよく含んだフードを選ぶことが必要です。
また、特定の栄養素が不足している場合には、サプリメントを与えることも有効です。
例えば、タウリンは猫に必須のアミノ酸の一種であり、視力や心臓機能に重要な役割を果たしています。
タウリンが不足すると、視力障害や心臓病などの健康問題が発生する可能性があります。
そのため、タウリンが十分に含まれたフードやサプリメントを与えることが大切です。
また、猫は肉食動物であり、タンパク質を多く摂取する必要があります。
タンパク質不足が続くと、筋肉量が減少し、肌や毛並みの状態が悪化することがあります。
適切なタンパク質を含むフードを選ぶことが重要です。
運動や遊びを促すグッズやおもちゃ
猫は運動不足になると、肥満や心臓病などの健康問題を引き起こす可能性があります。
適度な運動や遊びを促すグッズやおもちゃを用意することで、猫の運動量を増やすことができます。
例えば、猫じゃらしや猫用トンネルなどの代表的なおもちゃを使って、遊びを楽しませることもできるでしょう。
また、猫用のルームランナーなどを利用することで、猫が自発的に運動することができます。
ストレスを軽減するためのグッズやアイテム
猫はストレスを感じやすい動物であり、ストレスが長期化すると様々な病気や行動異常を引き起こす可能性があります。
そこで、猫のストレスを軽減するためのグッズやアイテムが多数開発されています。
まずは、キャットタワーやキャットウォークなどの遊び場を提供することが大切です。
これらは猫が運動不足にならずに体を動かし、ストレスを発散することができるため、ストレス解消に効果的です。
また、猫にとっての安心空間を提供するために、猫用のベッドやキャリーなども役立ちます。
さらに、フェロモン製品もストレス解消に効果的です。
フェリウェイやフェリスプレーといったフェロモン製品は、猫が落ち着く香りを放ち、環境ストレスによる不安や緊張を和らげる効果があります。
以上、猫の健康寿命をサポートするためのグッズやサプリメントについてご紹介しました。
ただし、これらのグッズやサプリメントはあくまで補助的なものであり、適切な食事や運動、定期的な健康チェックなどの基本的なケアが必要不可欠です。
猫の健康を維持するために、飼い主さんが日々の生活の中で意識して取り組むことが大切です。
まとめ
猫の寿命は、飼い主さんの猫への愛情、そして獣医学の進歩によって今後も延びると推測されています。
我々飼い主にできることは、正しい知識を身につけて猫を理解し、健康に良い習慣を身につけることです。
そして、家族みんなが健康で幸せに過ごす時間が1日でも長くなると良いですよね。
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